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カバラと錬金術

ハガレンの知識としてちょっとだけ。



カバラというのはユダヤ教の奥義みたいなもの。

そんな宗教的なカバラと錬金術に関係はあるのかというと、微妙に関係ある。

鋼の錬金術師では、リオールという街にはびこっていた新興宗教レト教が出てくるけれど、エドはいっかんして無宗教的発言を繰り返している。

そんな錬金術と宗教の関係だけれど、カバラにかぎっていえば、ユダヤ教の最高奥義だから、そこには一神教の絶対神かつ創造主としてのヤハウェが存在する。

ユダヤ教でもキリスト教でもイスラム教でも、啓典宗教といわれるものには(程度の差こそあれ旧約聖書の創世記を土台にしている)、絶対神であるヤアウェがこの世のものすべてを造り出したことになっている。

これ、錬金術の基本である「全は一」「一は全」に似ていると思わない?

ユダヤ教だと(カバラは旧約聖書が原典なのでとりあえずキリスト教とイスラム教はおいておきます)唯一絶対神がすべてを創造したということ。

つまり、「一」が「全」を造ったということになる。

で、大元のカバラなんだけれども、これは「これこれこうですよ」なんていう解説はいっさいナシなんだよね。

一般人が読んでも寓話にしか見えないというしろもの。

じゃあどうやってこのカバラを解き明かすかということなのだけど、一ついっておきたいのは、

一般人は絶対にカバラを解き明かそうなんて思っちゃいけない!

ということ。

これだけは覚えておいてほしい。

というのも、カバラを読み解く力のようなものは

神から一方的に与えられるものだから

なのだ。

人間がいくら欲しいと思っても、「下さい」とお願いしても、人間の意思には関係なく、「神が勝手に選んだ人間に与える」という原則がある。

旧約聖書に出てくる預言者たちがいい例だね。

そおれなのに、勝手にカバラの世界に入り込もうとしたら、まだ上辺をなぞって分かったふりをしているうちはいいけれど(たいていはここどまり)、妙なことに足を突っ込んでしまうと、実はこちらの世界に戻ってこられなくなる可能性がある。

これはまじめな話だから、覚えておいた方がいい。

「一は全」というのにはこういう意味が隠されている。

では「全は一」はどういうことかというと、カバラ的にいえば、唯一絶対神からすべてのものが創造されたとするならば、今は「全」をなしているものも、本来の姿「一」に戻すことができるはずだという考え方による。

本来の「一」の姿のことをプリマ・マテリア(前もっての材料)というわけだけれど、これは宗教的には「神」のことになる。

すべては神から流出したわけだからね。

だから、錬金術師はプリマ・マテリアのなれのはてを、もう一度もとのプリマ・マテリア戻そうというこころみともいえるかもしれない。

そうなると錬金術師にとってのプリマ・マテリアは「金」になるわけだけれど、ハガレンを読んでいれば分かるように、それは単純に「金をつくる」ことではないというのがわかるよね。
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